自分の気持ちを伝えるのが苦手な人は、プライベートや仕事で人知れず辛い思いをしがちです。自己表現が苦手であることに危機感を持つ方も多いでしょう。
自分の気持ちを伝えるのが苦手な人、自己表現が苦手な人の特徴を知ることで、解決の糸口が見えてくるかもしれません。
今回は、自分の気持ちを伝えるのが苦手な人を分析するとともに、原因や伝える方法、改善方法などについて解説します。
【この記事でわかること】
- 自分の気持ちを伝えるのが苦手な人には「気持ちを表現する言葉が思い浮かばない」「過去に意見を強く否定されたことがある」などの特徴があります。
- 自分の気持ちを伝えるのが苦手な人でも、語彙力を磨いたり、同じ趣味を持つ人と話したりすることで、気持ちを伝えやすくなることもあります。
- コーチングを学んでコミュニケーション力を磨くことで、自分の気持ちを伝えるのが苦手というコンプレックスを克服しやすくなります。
自分の気持ちを伝えるのが苦手(自己表現が苦手)な人の特徴
自分の気持ちを伝えるのが苦手な人、自己表現が苦手な人にはいくつか特徴があります。
特徴を把握すれば、自分の気持ちを伝えるのが苦手な原因に気づき、具体的な対策も思い浮かびやすくなるでしょう。
自分の気持ちを伝えるのが苦手な人の特徴、自己表現が苦手な人の特徴の例は下記の通りです。
【自分の気持ちを伝えるのが苦手(自己表現が苦手)な人の特徴】
- 自分の気持ちを表現する言葉が思い浮かばない
- 幼稚な言葉を使ってしまいがち
- 口論で怒ると物にあたってしまいがち
- 1人で過ごすことが多く会話の経験が乏しい
- 自己紹介を頼まれたときに何を話せばよいかわからなくて困る
- 人と話すときに緊張して焦ってしまう
- 自分の気持ちを伝えようとすると泣くことがある
- 自分のことを話すと恥ずかしくて顔が赤くなってしまう
- 過去に人間関係がうまくいかなかった経験がある
- 過去に友人や家族から意見を強く否定されたことがある
- 相手が嫌な気持ちになるのではないかと不安に感じやすい
- あまり波風を立てないように過ごしたい
- 本音を伝えると人間関係が崩れると思ってしまう
- 自分に自信がなくて誰も自分に興味がないと思っている
- 人に誇れるような長所がない
自分の気持ちを伝えるのが苦手な人の特徴は多岐にわたり、苦手な原因が異なることもあります。
単純に言語化能力が低くて気持ちを伝えるのが苦手な場合がある一方で、言語化能力が高いにも関わらず傷つくことを恐れて本音を言えない場合もあります。

自分の気持ちを伝えるのが苦手な人は、原因と向き合って克服することが重要です。
自分の気持ちを伝えるのが苦手な主な原因
自分の気持ちを伝えるのが苦手な人の特徴をお伝えしました。
特徴を分析すると、自分の気持ちを伝えるのが苦手な原因は、主に下記の通り分別できます。
- 語彙力の少なさ
- 会話経験の少なさ
- 制御しきれない感情
- 人間関係におけるトラウマ
- 人に嫌われたくない気持ち
- 自己肯定感の低さ
原因を分別すると、苦手を克服するための対策が浮かびやすくなります。
たとえば、会話経験が少ないという原因に心当たりがあれば、会話の機会を増やすことで自分の気持ちを伝えるコツがわかるかもしれません。
オンラインゲームで見知らぬ人と協力プレイをして、会話をしながら楽しい気持ちを共有するのもよいでしょう。

ほかにも自分の気持ちを伝えるのが苦手な原因はあるかもしれません。まずは自分の経験を振り返って苦手な原因を特定してみてください。
自分の気持ちを伝えるのが苦手でも自己表現できる方法
自分の気持ちを伝えるのが苦手な人は、どのように自己表現をすればよいのでしょうか。実は苦手でも自分の気持ちを伝える方法もあります。
引き続き、自分の気持ちを伝えるのが苦手でも自己表現できる方法を解説します。
声のトーンや表情で気持ちを伝える
人間は言葉の内容だけでなく聴覚的な要素や視覚的な要素からも情報を取得します。
たとえば、声が小さかったり、高かったり、早口だったりすると、緊張しているという気持ちが相手に伝わりやすいです。
笑顔であればうれしい気持ち、暗い顔であれば悲しい気持ちなども伝わります。
言葉で自分の気持ちを伝えるのが苦手な人は、声のトーンや表情をコントロールして感情を表現してみるとよいでしょう。

ちなみに、言語以外で相手に気持ちを伝えるコミュニケーションはノンバーバルコミュニケーションと呼ばれます!興味がある方は学んでみるのもおすすめです。
文章で自分の気持ちを伝える
人と話すのが緊張してしまうというのであれば、文章で自分の気持ちを伝えるのも有効な自己表現方法です。
文章であれば、時間をかけて練り上げて、自分のペースで気持ちを表現できます。
視線に耐えられずに頭が真っ白になってしまうこともありません。

最近は無料で使えるチャットツールも普及しているので、自分の気持ちを伝える手段として利用を検討してみるとよいでしょう。
自己表現が苦手でも自分の気持ちを伝える言葉
自己表現が苦手でも自分の気持ちを伝えるのに便利な言葉があります。
1つでも多く使いこなすことで自分の気持ちをスムーズに伝えやすくなるでしょう。
自分の気持ちを伝える言葉の例は下記の通りです。
- 感動しました。
- 難しいように感じますが挑戦してみます。
- 素晴らしいと思います。
- ~さんを見習いたいと思います。
- お恥ずかしい限りです。
- ワクワクしています。
- 緊張していますが精一杯頑張ります。
- とても残念です。
- 共感しました。
- 反省しています。
- 初めは戸惑っていましたが徐々に慣れてきました。
- 気を引き締めて参ります。 etc.
日常生活や仕事では、たくさんの人々がいろいろな言葉で自分の気持ちを表現しています。

自分と関わる人が、どのような言葉で自分の気持ちを伝えているのか、着目してみてください。
自分の気持ちを伝えるのが苦手な方に試してほしい改善方法
自分の気持ちを伝えるのが苦手なことを性格のせいにしてしまうこともあります。
ただ、ちょっとした改善方法を試すことで、自己表現がうまくなる可能性もあります。
引き続き、自分の気持ちを伝えるのが苦手な方に試してほしい改善方法を解説します。
語彙力を鍛える
語彙力とは、言葉をほかの表現に言い換えることで、相手や状況に応じてわかりやすく表現できる能力です。
1つでも多くの言葉を理解することで、自分の気持ちをピッタリ表現できる言葉が思い浮かびやすくなり、相手も何が言いたいのかイメージしやすくなります。
本を読んだり、人とたくさん関わったりすれば、語彙力は自然と鍛えられます。

自分の気持ちを伝えるのが苦手な方は、日常生活で語彙力を鍛える訓練をしてみるとよいでしょう。
趣味に関するコミュニティに所属する
自分の気持ちを伝えるのが苦手な方は、趣味を共有できるコミュニティに所属するのもおすすめです。
同じ趣味を持つ人は自分と価値観が似ていて、話すことに共感してもらいやすい傾向にあります。
好きなことについて語り合う中で、自分の価値観を受け入れてもらう経験が自信となります。自分の気持ちを伝えることの恐怖が和らぐだけでなく、楽しさに気づけるようになるでしょう。

趣味について人と話すのはとても楽しいことです。読書や映画鑑賞、お笑い番組の視聴など、好きなことをたくさん語り合ってみてください!
アサーティブコミュニケーションを学ぶ
自分の気持ちを伝えるのが苦手な方は、アサーティブコミュニケーションを学ぶのもおすすめです。
アサーティブ(assertive)は「積極的な」を意味する言葉であり、アサーティブコミュニケーションとは、相手と対等な立場で自己表現・自己主張する会話です。
下記の言葉を意識するとアサーティブコミュニケーションを実践しやすくなります。
- 描写:自分の感情や推測を排除して事実のみを伝える
- 表現:理性を保ちながら事実に対する主観的な気持ちを伝える
- 提案:実行可能な解決策や、自分が相手に求めていることを提示する
- 選択:提案が受け入れられないときに代替え案を伝えて検討してもらう

アサーティブコミュニケーションを学べば、相手を尊重しながら自分の意見を自然に伝えられるようになりますよ!
心理的安全性が確保された職場で働く
職場で自分の気持ちを伝えるのが苦手な場合、もしかすると心理的安全性が確保されていない職場なのかもしれません。
心理的安全性とは、チームの中で自分の発言が他者から受け入れられることを確信できる状態です。
心理的安全性が確保された職場であれば、自分の気持ちを伝えるのが苦手な人でも、思いをメンバーに共有しやすくなります。
体に不調が出るほど自分の気持ちを伝えるのが難しい職場であれば、離れることも検討したほうがよいかもしれません。

心理的安全性が確保された職場と出会えれば、これまで悩んでいたのが嘘のように、自分の気持ちを伝えるのが簡単になることもあります。
心理的安全性について詳しく知りたい方は下記の記事もご覧ください。

自分の気持ちを伝えるのが苦手な女性・男性・子どもはどうすればいい?
自分の気持ちを伝えるのが苦手な人が自己表現しやすくなる対策は、性別や年頃によって変わることもあります。引き続き、女性や男性、子どもの場合に分けて対策をご紹介します。
女性
女性の場合は、男性に対して自分の気持ちを伝えるのが苦手なケースが見受けられます。
たとえば、パートナーに恋愛や生活の不満を感じているのに何も言えず、ストレスをため込んでしまうことがあります。

感情が爆発して、イライラしていることだけ伝えてしまうと、パートナーと口論になって関係性が悪化してしまいがちです。
気持ちが暴走する前に、自分が伝えたいことを一度整理するとよいでしょう。
彼女・妻として不満に思った出来事、具体的に改善してほしいこと、一緒に課題を解決していきたいと思っていること、相手に感謝していることなど、メモに書き出してみます。
うまく表現できなかった気持ちが具体的な言葉となって浮かび、冷静に自己表現しやすくなるでしょう。
落ち着いて話せるようになれば、パートナーに自分の気持ち、恋愛感情をうまく理解してもらいやすくなるかもしれません。
男性
男性の場合は、自分の威厳を保つ必要性に縛られ、自分の気持ちを伝えるのが苦手になることもあります。
ただ、自分の感情を伝えないと、周囲の人々と踏み込んだ関係性を築くのは難しいです。
大げさな言葉やリアクションで感情表現を強める方法もありますが、周囲に違和感を与えることもあるでしょう。
自然に自分の気持ちを伝えたいのであれば、行動で示すのもおすすめです。
たとえば、同僚に缶コーヒーを差し入れするなどすれば感謝の思いを伝えられます。

行動で示したほうが言葉やリアクションより自分の気持ちが伝わる場面もたくさんあります!
子ども
親御さんの立場としては、子どもが自分の気持ちを伝えるのが苦手だと、将来苦労しないか不安になるでしょう。
子どもが自分の気持ちを伝えるのが苦手という場合は、家庭で子どもとの関わり方を工夫するとよいかもしれません。
たとえば、子どもは自分の意見を否定されるのを怖がって、意見を言えないこともあります。親御さんの立場としては、日頃から子どもの発言を承認して尊重する姿勢が重要です。
流行りの好きな曲を共有されたとき、一緒に聞いて共感した部分を伝えてあげるだけでも、子どもの自己肯定感が高まるでしょう。

自分の考えが尊重された経験を積んでいけば、いつの間にか自分の気持ちを伝えるのが得意になっていくはずです。
泣くのが嫌で自分の気持ちを伝えるのが苦手な場合は?
泣くのが嫌で自分の気持ちを伝えるのが苦手な方もいるでしょう。
涙が止まらない理由を理解して、泣くことがないように対策することで、自分の気持ちを伝えやすくなるかもしれません。
人が泣く理由に着目して対処方法について解説します。
人が泣く理由
人は感情が大きく揺れるとき、気持ちを整えるために涙を流すといわれています。
そのため、内面を話すにあたって過度な緊張が緩むと泣きやすくなるようです。

したがって、自分の気持ちを伝えるときに泣くことが多い方は、日常で過度な緊張状態に陥っているのかもしれません。
涙は自律神経によって自動的に流れるため、我慢しても止められないことが多いです。自分の気持ちを自然に伝えるにあたって、泣きにくい自分に調整しておくことが重要になるでしょう。
対処方法
泣くのが嫌で自分の気持ちを伝えるのが苦手な場合の対処方法は、過度な緊張を引き起こす要因を減らすことです。
具体的には、仕事の量を少し減らしたり、両親やパートナーに育児を任せたりするなどして、自分を休める時間を増やします。
日ごろからリラックスして緊張感をほぐしておけば、自分の気持ちを伝えるときに感情の振れ幅が小さくなり、泣くリスクも減るかもしれません。

泣きやすくなっている方は少し疲れている可能性があります。日ごろから冷静に自分の気持ちを伝えられるよう、ひとまず休息を心がけてみませんか?
自分の気持ちを伝えるのが苦手ならコーチングの練習もおすすめ!
自分の気持ちを伝えるのが苦手ならコーチングの練習もおすすめです。
コーチングでは、対話を通して、悩みや目標を持っている方が自身の願いや希望に向かって前進できるようにサポートします。
自分の気持ちを伝えるのが苦手な人にコーチングの練習がおすすめの理由は下記の通りです。
コーチングにはコミュニケーション力が求められるから
自分の気持ちを伝えるのが苦手なのは、コミュニケーション方法を理解できていないことが原因かもしれません。
その点、コーチングの実施にはコミュニケーション力が不可欠です。
相手の気持ちに配慮しながら伝えるべきことを伝える能力が求められます。
コーチングを練習する中で必然的にコミュニケーション力が身につき、自分に自信が持てるようになり、踏み込んだ対話もできるようになります。

苦手意識があった方でも対話の真髄がわかり、自信を持って自分の気持ちを伝えられるようになるでしょう。
コーチングの概要や訓練方法を詳しく知りたい方は下記の記事もご覧ください。


自分の気持ちを伝えるのが苦手な人におすすめのコーチングスクール

自分の気持ちを伝えるのが苦手な人におすすめなコーチングスクールとして、CAM Japanが挙げられます。
CAM Japanでは、コーチングを学びながらスキルを超えたコミュニケーション力を習得できるカリキュラムを提案しています。
自身の人格や在り方まで磨き上げることで、自分に自信が持てるようになります。
職場の同僚や上司、クライアント、家族、友人など、自分に関わる人々をコーチングでサポートできるようになり、自分の気持ちも自然に伝えられるようになるでしょう。
コーチングに関する悩みや疑問を解決できる無料説明会も開催しています。

コーチングの概要や価値、資格取得までの流れなどがわかるので、コーチングに興味が湧いた方はぜひ参加してみてください!
結論|自分の気持ちを伝えるのが苦手でも少しの心がけで克服できる
自分の気持ちを伝えるのが苦手でも「語彙力を高める」「会話経験を増やす」「趣味のコミュニティに所属する」といった対策を心がけることで、苦手を克服できる可能性もあります。
まずは苦手の原因と向き合うことから始めて、できることから少しずつ取り組んでいきましょう。
自分の気持ちを伝えるのが苦手な場合はコーチングを習得するのもおすすめです。

コーチングの練習でコミュニケーションのコツを学べば、自分の気持ちを伝えるのが得意になっていくでしょう。
自分の気持ちを伝えるのが苦手なことに関するよくあるQ&A
自分の気持ちを伝えるのが苦手なことについて理解が深まり、前向きな気持ちが湧いてきたのではないでしょうか。
ただ、苦手意識が完全に払しょくできていない方もいるかもしれません。
自分の気持ちを伝えるのが苦手なことに関するよくある疑問についてもQ&A形式で回答します。