やりたいことがわからない──そんな焦りやモヤモヤを抱えていませんか?
SNSを見れば、夢を語る人や、好きなことを仕事にしている人があふれています。
一方で、自分は何がしたいのか、どう生きたいのかが見えず、立ち止まってしまうこともあるでしょう。
この記事では、やりたいことが見つからない原因から、考え方のヒント、実践できるワークなどを紹介していきます。

無理に答えを出そうとせず、少しずつ自分と向き合うことで、本当にやりたいことに近づいていくプロセスをお伝えします。
【この記事でわかること】
- やりたいことがわからない状態は、誰にでも起こり得ることです。
- やりたいことが見つからない原因には「他人の価値観に引っ張られている」「自分に自信がなく、あきらめている」「忙しさの中で、自分と向き合う時間をとっていない」などが挙げられます。
- やりたいことを見つけるための考え方や、ワークを取り入れることによって、やりたいことは見つけることができます。
- 自分1人で考えることが難しい場合は、コーチングを受けるのもおすすめです。
やりたいことが見つからないのはなぜ?
やりたいことがわからないと感じるのは、誰にとっても自然なことです。
まずは、なぜその状態に陥りやすいのか、背景や心の動きから考えてみましょう。
やりたいことがわからないのは誰にでも起こること
「やりたいことが見つからない」と感じるのは、多くの人に共通する悩みです。SNSや周囲の人の活躍を見ると、「自分も何かしなければ」と焦ってしまうことがあります。
しかし、それが本当に自分の望みなのかを見極めるのは簡単ではありません。
実際、目の前の仕事や日常に追われていると、自分と向き合う時間を取るのが難しいことも多く、「何が好きなのか」「どんな時に充実感を覚えるのか」といった問いにすぐ答えられる人も意外と少ないかもしれません。
まずは、自分も例外ではないと知ることで、焦りや不安から少し距離を取ることができます。
本当にしたいことを探すことが難しい理由
やりたいことを探すのが難しいのは、現代の環境にも原因があります。
たとえば、情報が多すぎることで、自分の本音が見えにくくなっていることが考えられます。
SNSや動画で目にする「理想の生き方」は、あくまで他人の価値観や選択です。
それを参考にしすぎると、自分の感覚とのズレに気づけなくなります。
さらに、成果や効率が求められる社会では、「とりあえず前に進まなきゃ」という気持ちが先立ち、立ち止まって考える余裕を持ちづらくなります。
本当にやりたいことは、短時間では見つかりません。だからこそ、じっくりと内面に耳を傾けることが必要です。

比べたくなる気持ちが出てきたときは、自分の内側に目を向け、自身の本音に耳を傾けてみましょう。
なぜ本当にしたいことが重要なのか
本当にしたいことがわかると、人生のあらゆる選択に軸が生まれます。
たとえば、転職や進学を考える場面でも、「自分の大事にしたいこと」に照らして判断できるようになります。
その結果、周囲に振り回されることが減り、自分らしい決断ができるようになるのです。
また、困難に直面したときも「なぜそれをしたいのか」が明確であれば、乗り越える力になります。
やりたいことを知ることは、自分の感情や価値観に深く触れることであり、それは人生をより豊かに生きるための土台になります。
やりたいことが見つからない原因
やりたいことが見つからないのには、いくつかの共通した原因があります。
このセクションでは、自分の内側や周囲の影響に目を向けながら、その根本を探っていきます。
他人の価値観に引っ張られている
多くの人が「やりたいこと」を見つけられない理由の一つは、他人の価値観に影響されすぎていることです。
SNSや動画で見かける理想のライフスタイルや働き方は、つい魅力的に映ります。
しかし、それをそのまま自分の目標にしてしまうと、本心とのズレが生まれてしまいます。
本当の願いは、自分の内側からしか見つけられません。
他人の視点から探そうとするのではなく、自分に問いかけて初めて気づけるものです。
まずは、自分の感じていること、心が動いた瞬間に目を向けることから始めてみましょう。

情報収集よりも、自分の感覚への信頼を育てていきましょう!
自分に自信がなく、あきらめている
「やりたいことがわからない」と感じる背景には、「自分にはできそうにない」という、目に見えにくいあきらめの気持ちが潜んでいることがあります。
その感覚は、自分自身を偏った視点で見ていたり、自分の可能性を狭めてしまう思い込みから生まれていることが多いです。
自信とは何かが特別にできることではなく、自分を深く理解し、他人の言葉や評価を素直に受け取ることから育まれていくものです。
たとえば、自分では当たり前だと思っていることが、他人から見ると「すごい」と思われていることもあります。
その事実を否定せずに受け止めることで、少しずつ自己認識が深まり、自信という感覚も自然と芽生えてきます。
忙しさの中で、自分と向き合う時間をとっていない
現代人はとにかく忙しく、自分とじっくり向き合う時間をとれないまま日々を過ごしがちです。
学校や仕事、家事や人付き合いなどに追われているうちに、「本当は何がしたいのか」を考える時間がどんどん後回しになります。
その結果、「やりたいことがわからないまま進んできてしまった」という感覚に陥るのです。
やりたいことは、ふと立ち止まってこそ見えてくるものです。
まずは少しでも時間を確保して、静かな場所で自分に問いかけたり、感じていることに目を向けることから始めてみましょう。
やりたいことを見つけるための考え方
原因が少しずつ見えてきたら、次はやりたいことを見つけるための視点に目を向けてみましょう。
自分らしい軸や考え方を持つことが、やりたいことを見つけるための土台になります。
自分の軸で考えることから始める
やりたいことを見つけるには、まず「自分の感覚」に目を向けることが大切です。
誰かの正解をなぞるのではなく、自分の好きなこと、楽しいと感じること、自然にできることに意識を向けてみましょう。
たとえば、時間を忘れて没頭できることや、人から感謝された経験などはヒントになります。
そこから「自分はどんなときに喜びを感じるのか」「何があれば満たされるのか」を少しずつ言語化していくことで、自分の価値観や興味の方向性が見えてきます。
他人の目線を一度脇に置き、自分の内側にある声に耳を傾けることから始めましょう。

「なんとなく好き」「ちょっと気になる」なども、立派な入り口となることがあるので、注意深く目を向けてみてください。
自分にもできることがあると信じる
「やりたいこと」を見つけるためには、「自分にもできるかもしれない」という感覚が土台になります。
これは過信ではなく、自分の経験や強みを丁寧に見つめ直すことで育てていけるものです。
たとえば、誰かから「あなたって○○が得意だよね」と言われたことはありませんか?
それを「たいしたことない」と片づけず、「もしかしたら自分の強みかも」と受け入れてみることも大切です。
他人の評価や期待に応えるのではなく、自分自身を信じる感覚は、やりたいことを現実にしていくための原動力になります。
立ち止まって、向き合う時間をつくる
忙しい日々の中では、つい目の前のタスクに追われ、自分の人生に立ち止まって考える時間を後回しにしてしまいがちです。
けれども、「やりたいこと」は心の静かな場所にそっと潜んでいることが多いものです。
だからこそ、日常の喧騒を少しだけ離れ、自分と対話する時間を意識的につくることが必要です。
紙に思いを書き出してみたり、自然の中で過ごしてみたり、自分の心とじっくり向き合う時間がヒントをくれることがあります。
やりたいことを見つけるプロセスは、まず自分の内面に空白をつくることから始まります。
他者との比較を手放す
やりたいことを探すうえで、他人と自分を比べすぎることは、大きなブレーキになります。
「あの人はもう見つけているのに、自分はまだ…」と感じると、自信が持てなくなったり、焦りから見失ってしまうことがあります。
しかし、人生のタイミングやペースは人それぞれです。
他人の進み方を見て落ち込むよりも、自分のペースで探求を続けていくことが大切です。
自分の気持ちや価値観に丁寧に寄り添うことで、自分らしい選択が見えてきます。
他者との比較を手放せたとき、本当に大切なものが見えてくるのです。

他人と比べるのをやめたとき、自分の心の声がより聞こえやすくなっていくはずです。
簡単には見つからないことを受け入れる
やりたいことは、短期間で見つかるものではないかもしれません。
だからこそ「すぐに答えを出さなければ」と焦る必要はありません。
むしろ、人生の中で何度も変わるものだと理解しておくと、肩の力が抜けてきます。
一度で見つけようとせず、「今の自分が大事にしたいこと」に目を向けるだけでも十分な一歩です。
たとえば、昔から興味のあったことを少し試してみたり、小さなチャレンジをしてみることで、新しい発見が生まれます。
やりたいことを見つけるプロセスは、終わりのない対話であり、人生そのものです。
本当にやりたいことを見つけるワーク
ここからは、実際に自分と向き合うためのワークを紹介します。
紙とペンを用意して、日常の中に眠っているヒントを少しずつ言葉にしてみましょう。
好きなことを思い出し、書き出してみる
やりたいことを見つける第一歩は、「好きなこと」を書き出してみることです。特別なことでなくて構いません。
たとえば、子どものころ夢中になっていた遊びや、最近ふと楽しいと感じた瞬間など、小さな喜びを思い出してみましょう。
紙に10個、思いつくだけ並べてみると、自分でも気づいていなかった共通点や傾向が見えてきます。それが「価値観」や「やりがい」を探るヒントになります。
「こういうのが好きだな」と感じるものを、自分の中からすくい上げるように言葉にしていきましょう。
得意なことを言語化する(人にも聞いてみる)
自分の「得意なこと」は、意外と自分では気づきにくいものです。
だからこそ、自分だけで考えるのではなく、周りの人にも聞いてみましょう。
たとえば「私ってどんなときに頼りにされてる?」と聞くだけでも、自分の強みに気づくヒントが得られます。
他人の視点は、自分の可能性を映し出す鏡のようなものです。
自分では当たり前にやっていることが、他人にとっては貴重なスキルだったりします。そうした外からの声を受け取ることで、客観的に自分を見つめる力が養われていきます。

自分では当たり前だと思っていることに、意外な強みが隠れていることも多いです。
社会のニーズとつなげて考えてみる
やりたいことが見えてきたら、それが社会のどんなニーズとつながるかを考えてみましょう。
たとえば、「人の話を聞くのが好き」という特性は、カウンセリングや接客、教育などさまざまな分野で活かせます。
自分の興味や得意なことが、社会にどう役立つかを意識することで、それが「自己満足」で終わらないものになります。
自分のやりたいことと、社会に求められることが交わるポイントを見つけられたとき、その活動には持続可能性や充実感が生まれやすくなります。
対価が得られるかどうかを確認する
やりたいことが、現実的に生活の糧になり得るかも重要な視点です。
必ずしも最初からお金に直結しなくても構いませんが、少しずつでも対価を得られる見通しがあると、やりたいことを継続しやすくなります。
趣味として始めたことが人に求められ、そこに報酬が発生するケースなどもあります。
小さな成功体験なども「やっていけるかもしれない」という自信に変わります。
「好き」「得意」「社会のニーズ」に加えて、「報酬」という視点も取り入れると、やりたいことの輪郭がより現実的に見えてきます。
やりたいことを整理する『生きがいモデル』
これまで紹介してきた「好きなこと」「得意なこと」「社会のニーズ」「報酬」の4つの視点は、「生きがいモデル(IKIGAI)」という考え方につながります。
日本語の「生きがい」をもとにしたこのモデルは、海外でも広く活用されており、自分らしく働き、生きるヒントとして注目されています。
4つの要素がすべてそろわなくても、今の自分がどんな視点を意識しているかを見つめてみるだけで、新たな発見があります。
言語化に迷ったときは、この4つの観点を手がかりに、自分の興味や価値観、働き方についてじっくり整理してみましょう。
自分1人で考えることが難しい場合は、コーチングがおすすめ
自分1人で考えることに行き詰まりを感じた人は、コーチングを活用してみることも検討してみましょう。
「コーチング」とは、相手の成長や目標達成を支援するコミュニケーション手法です。コーチとクライアントが一定時間、対話を行いながら目標や課題を整理し、行動計画を立てていきます。
コーチは、クライアントに対して指示を出すのではなく、適切な質問やフィードバックを行うことで、クライアントの視野を広げ、内面からの気づきを得る手助けをします。
コーチングを受けることで、今まで気がつかなかった自身の本音や本当にしたいことにも気づける可能性があります。
また、その後の目標設定や行動設計までサポートを受けることができます。
コーチングについてより詳しく知りたい方、コーチングの受け方などが気になる方は、下記の記事もぜひ参考にしてみてください。



「やりたいことを見つける」というテーマは、コーチングと相性のいいテーマです。コーチングを受けることに不安がある方は、まずは無料体験などを活用してみましょう。
結論|自分が本当にやりたいと思うことを見つけよう
「やりたいことがわからない」と感じるのは、誰にとっても自然なことです。けれども、その状態を放っておくと、人生の選択がどこか他人任せになってしまい、自分らしさを見失いやすくなります。
この記事では、やりたいことが見つからない原因や、その背景にある心の動き、自分の軸を見つけるための考え方、そして具体的なワークや解決策を紹介してきました。
これらを参考に、丁寧に自分と向き合うことで、少しずつ本心の声が聞こえてくるようになります。
やりたいことを見つけることは、人生をより自分らしく生きるためのプロセスです。
すぐに答えが出なくても、問い続ける姿勢こそがあなたを豊かにします。焦らず、自分の感覚を信じて、一歩ずつ探求を続けていきましょう。

「まだ見つかっていないこと」を責めたりせずに、一歩一歩自身のペースで探していく感覚を大切にしてみましょう!
よくある質問(Q&A)
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