1on1で話すことは?具体的なテーマ例や目的、進め方を解説

1on1で話すことは?具体的なテーマ例や目的、進め方を解説

1on1ミーティングを取り入れる企業も増えていますが、いざ実施するとなると「1on1って何を話せばいいの?」「話すテーマはどうすればいい?」など悩んでしまいますよね。

この記事では、1on1で話すことの目的や効果、テーマの決め方、意識すべきポイントなどをご紹介していきます。1on1ミーティングの目的や効果を十分に発揮させるために、ぜひご参考ください。

ICF認定コーチ浅井元規
国際資格を持つコーチングスクール代表の浅井が分かりやすく説明します!
もくじ

1on1ミーティングとは

1on1ミーティングとは、定期的に部下と上司が1on1で話し合うことを指し、近年日本の企業でも1on1ミーティングを導入している企業が増え始め、人材育成の新しい手法として注目されています。

1on1ミーティングの目的

1on1ミーティングの目的は、基本的に上司と部下のコミュニケーションや部下の育成、部下の能力開発を促進するためなどに行われます。

ミーティングと聞くと、固いイメージを持たれる人も多いと思いますが、そこまで固いミーティングではなく、コミュニケーションを通じてより良い関係を築くために気軽に1on1ミーティングを行っている企業も多いです。

特に一般的な会議やミーティングの場合は上司が伝えたいことをただ伝えて、指摘する部分があれば指摘するような内容が多いですが、それでは双方のコミュニケーションは取れません。

一方で1on1ミーティングの場合は伝えたいことを伝えながら、部下の話を積極的に聞ける機会にもなります。

1on1の効果

1on1によって、以下の効果が期待できます。

  • 1対1で話すことによってコミュニケーションが図れる
  • 部下の能力を把握して今以上にパフォーマンスを発揮できるように支援する
  • 業務で発生する悩みや不安を解消できる
  • 何度も上司と話をすることで、部下は安心感・納得感を得て仕事をすることができる

このように、1on1ミーティングをすることによって様々な効果に期待でき、1on1ミーティングは部下だけにメリットがあるわけではなく、企業にも上司にも効果がもたらされます。

1on1と評価面談との違い

1on1ミーティングと評価面談、どちらも1対1で話すことに変わりはないため、何が違うのかと疑問に思う人も多いと思いますが、1on1ミーティングと評価面談では、主体となる人物や開催する頻度、目的などが異なります。

主体頻度目的
1on1部下月に1度程度生産性の向上・部下とのコミュニケーションなど
評価面談企業・上司半年に1度程度部下の評価通達・目標や仕事の進捗状況の確認・人材育成など
1on1と評価面談の違い

このように、1on1ミーティングと評価面談では、主体となる人物や開催する頻度、目的などが異なります。

1on1ミーティングは部下との密接なコミュニケーションを取ることができ、生産性向上・業務改善を図るためにも1on1ミーティングの方がより効果が得られるため、おすすめです。

1on1の進め方

1on1ミーティングは基本的に以下の流れで進めます。

  • 1on1ミーティングのテーマを決める
  • 1on1ミーティングを実施
  • 次回の日程を決める

それでは、一つずつご紹介していきます。

1on1のテーマを決める

まずは1on1ミーティングのテーマを決めます。

評価面談ではないため、テーマは上司が決めるのではなく部下が決めることが大切です。

1on1ミーティングで話す内容は基本的に決まりはないため、あらかじめ部下にテーマを決めておくことを伝えておきましょう。

このテーマは何でも良いですが、年間を通じてのプロジェクトの話し合いをすることで、目的に応じたアドバイスや部下の成長過程を確認することもできるため、おすすめです。

また、企業によっては上司自ら部下が求めているであろうことをテーマとして設定すること多いですが、あくまでも主導権は部下になることは忘れないようにしましょう。

1on1を実施

ミーティングのテーマが決まりましたら、実際に1on1ミーティングを実施します。
実施中は基本的に部下の話をしっかり聞き、先読みして自分から話を進めることはNGです。1on1ミーティングはあくまでも部下のための時間となりますので、部下を思いやる気持ちが大切です。

しかし、ただ部下の愚痴を聞いたり、雑談の場になってしまうだけでは意味がありませんので、部下の悩みを解決してあげることを前提にしっかりと話を聞くようにしましょう。

この時、ただ単に「頑張れ!」「やればできる!」などの精神論を部下に伝えても意味がありませんので、部下の悩みが解決できる糸口を提示してあげたり、アドバイスをすることが重要です。

次回の日程を決める

1on1ミーティングは1回行っただけでは意味がありません。1on1ミーティングで部下に示した行動や意識が次の1on1ミーティングの際にできているかどうかがポイントとなります。

次回の日程を決めることで、部下も必然的に次の1on1ミーティングまでに行動に移すようになるため、次回の日程を決めることは大切です。
次回の日程がうやむやだと1on1ミーティングの目的に期待ができませんので、必ず日程を調整しましょう。

1on1で話すこと(テーマ)の具体例

続いて、1on1テーマの具体例を見ていきましょう!どんなテーマを設定すれば良いかわからない人などはぜひ参考にしてください。

現状の悩み・仕事への思い

1on1では、まず部下のことを知ることをテーマにしましょう。

例えば、

  • 「今後どのように成長したいのか」
  • 「将来の目標は何か」
  • 「仕事に対するやりがいは何か」
  • 「抱えている悩みや不安があるか」

など、部下の現状を理解するためのテーマからはじめ、今後の目的やゴールを一緒に設定していくことが重要です。

信頼関係を構築する場合

初めて部下と1on1ミーティングを行う際は、これまでなかなか話したことがない部下や上司と話すことも多いです。

そのため、部下からしても信頼関係がない人に自分のことをどこまで話せば良いのか悩んでしまいます。

初めて部下と1on1ミーティングを行う際はまず部下と上司のコミュニケーションを取れる環境を作ることが大切ですので、「部下の趣味は何か」「休日は何をしているのか」「なぜ当社に入社したのか」など部下からでも話しやすく、比較的話が弾みやすいテーマを設定しましょう。

しかし、「好きな人はいるのか」などのプライベートにいきなり踏み込むのはNGです。

仕事に対しての意欲を引き出す

1on1ミーティングは部下の仕事に対しての意欲やモチベーションを高める場所でもあります。

「これからどんなことにチャレンジしたいのか」「職場に対しての提案や改善点はあるか」「今後身に付けたいスキルや資格はあるのか」などの仕事に対してのテーマを設定し、部下の悩みや目標に導いてあげるようにしましょう!

1on1で話す時に意識すべきポイント

続いて、1on1で話す時に意識すべきポイントをご紹介していきます。
1on1で話す時に意識すべきポイントは以下です。

  • 答えを全て言わずに部下に答えを見出させる
  • 部下の話をしっかり聞く
  • 部下のモチベーションを上げる

それでは、一つずつ見ていきましょう。

答えを全て言わずに部下に答えを見出させる

1on1ミーティングでは部下の悩みや不安を解決することが目的ですが、上司が答えを全て伝えてしまうことはNGです。

部下が自分で答えを見出し、それに応じて行動することが大切となりますので、答えを伝えるのではなく、ヒントを与えることが大切です。

答えではなくヒントを伝えることで、部下の自分で考える力を付けることができるため、ヒントを伝えて自分で考えるきっかけを与えてあげましょう。

部下の話をしっかり聞く

1on1ミーティングでは部下が主体となるため、部下の話をしっかり聞くことが大切です。

部下が話す際、特に話すのが苦手な部下であればついつい「つまり〇〇だよね?」「それってこういうこと?」と話してしまいがちですが、それでは部下の成長を促すことは難しいです。

たとえ話すのが苦手な部下であっても、部下の話はしっかり聞いてあげることを意識しましょう。

部下のモチベーションを上げる

1on1ミーティングでは部下の業務によって会社にどんな影響を与えるのかを伝えることも大切です。

自分と会社の関係性を伝えて部下に意識させることで、モチベーションやエンゲージメントの向上が期待できます。

モチベーションは仕事において重要となりますので、1on1ミーティングで部下のモチベーションを上げてあげることもポイントとなります。

まとめ

この記事では、1on1で話すことの目的や効果、1on1で話す時に意識すべきポイントなどをご紹介しました。

  • 1on1ミーティングの目的は「部下とのコミュニケーション」「部下の能力開発を促進」など
  • 1on1ミーティングでは部下の悩みや不安を解消でき、今以上にパフォーマンスを発揮できるように支援する
  • 1on1ミーティングを行う際は「テーマを決める」「実施」「次回の日程を決める」の流れで進める
  • 1on1ミーティングでは答えを伝えるのではなくヒントを伝え、自ら考えさせることが大切
  • 1on1ミーティングでは部下の話をしっかり聞くことがポイント
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