将来的にチームのリーダーとして活躍したい方や、すでに組織の課題に直面している管理職などにとって、マネジメントスキルは不可欠です。
ただ、マネジメントスキルをどのように磨けばよいかわからない方もいるでしょう。マネジメントスキルを習得したいのであれば、マネジメント資格の取得がおすすめです。
今回は、マネジメント資格の概要とメリットをおさらいしたうえで、マネジメントに役立つおすすめの資格をご紹介します。
試験に関する情報も掲載しているので、気になった資格があれば受験を検討してみてくださいね。
マネジメント資格とは?
マネジメント資格とは、会社や事業所などでチームを指揮するための資質を証明する資格です。
人材やスケジュール、資金の流れ、事務処理など、業務遂行に要するさまざまな対象をマネジメントするスキルを学べます。
一般的にはリーダーに必要なマネジメントの基本を学べる資格ですが、職場のメンタルケアに特化した資格や、バックヤード業務を含む経営に特化した資格、業種別に特化した資格などにも区分できます。
自分に欠けているスキルを明確にしておくと、取得すべきマネジメント資格が浮かび上がってくるでしょう。
マネジメント資格を取得するメリット
マネジメント資格を取得するとき、途中で学習するのが辛くなって、挫折することもあり得ます。
モチベーションを持続させるためには、マネジメント資格を取得するメリットをよく理解しておくことが大切です。
ここでは、マネジメント資格を取得するメリットについて解説します。
業界・職種を問わず役立つ
マネジメントのポジションは、業界・職種を問わず共通して存在します。そのため、マネジメントスキルを磨いておけば、業界・職種を問わず役立つ可能性が高いです。
一例としてIT業界を考えてみましょう。大規模なITシステムを作るには、顧客から仕事を受注する営業担当者や、プログラムをコーディングするプログラマー、プログラムをチェックするテストエンジニアなど、さまざまな関係者をまとめなければなりません。
プロジェクトを成功させるには、マネジメントのポジションが重要であり、マネジメントスキルが不可欠です。
なお、業種に特化したマネジメント資格を本記事で後述しています(IT業種のマネジメント資格も含みます)。特定の業界でマネジメント職を目指す方はチェックしてみてください。
さまざまなスキルを学べる
マネジメント資格の取得は、マネジメントスキルとともに、付随するスキルを習得するきっかけになりやすいです。
たとえば、コーチングやカウンセリングなどの資格では、対象者の相談に応じるための知識を学べます。取得すればコミュニケーションスキルも付随的に習得できるでしょう。
そのほか、論理的思考力を学べる資格を選べば問題解決力を向上させられますし、プロジェクト管理を学べる資格を選べばスケジュール管理能力も高まります。
自分に必要なスキルを見極めて資格取得をすれば、仕事における活躍の幅をさらに広げていけるでしょう。
管理職に昇進できる可能性が高まる
日本では年功序列の仕組みが根付いていたことから、今でも年齢が高まるにつれて管理職に登用される社内風土は珍しくありません。ただ、仕事の経験年数が増えても、マネジメントスキルがなければ、安心して管理職の仕事を任せてもらえないのは事実です。
その点、マネジメント資格を取得しておけば、上司にマネジメントスキルを証明しやすくなります。取得していない方との差別化にもつながり、昇進できる可能性が高まりやすくなるでしょう。
特に総合職として働く方は、幹部候補として育成されるのが一般的なので、マネジメントスキルの習得は不可欠だといえます。一つの会社で定年退職まで働こうとしている方であれば、いつか管理職にスムーズにキャリアアップできるよう、マネジメント資格を取得しておいて損はないでしょう。
人材育成を成功させやすくなる
マネジメント資格は、プロジェクトを管理するための資格だけでなく、人材を教育するための資格なども含まれます。
たとえば、コーチングに関する資格が良い例でしょう。コーチングとは、対象者に考え方や行動の選択肢を提示したり、目標の達成を後押ししたりするための対話です。
コーチングを学べば、部下に新しい気づきをもたらすために「問いかけて聞く」という正しい姿勢を身につけられます。アドバイスを押し付けたり、行動を強制したりする指導ではありません。
マネジメント資格を取得すれば、部下との関係を良好に保ちながら人材育成を成功させやすくなるはずです。
部下の離職を防ぎやすくなる
企業では、突然社員が離職をしてしまうケースは珍しくありません。せっかく教育した部下が離職してしまえば、新たな人材を再び採用して教育をする必要が生じます。
その点、マネジメント資格にはリスク管理に詳しくなれる資格や、メンタルケアを学べる資格、専門的なキャリア相談ができるようになる資格など、部下の離職防止に役立つ資格がたくさんあります。
資格の取得によって、部下の悩みを素早く察知して適切に対応できるようになれば、職場の離職を防ぎやすくなるでしょう。
チームを安定稼働させるためのスキルを身につけたい方にも、マネジメント資格を取得するメリットは大きいです。
マネジメントに役立つ基本スキルを学べるおすすめ資格
マネジメントには部下を教育するためのコーチングスキルや、プロジェクトを推進するためのプロジェクト管理スキル、トラブルに対処するための問題解決力など、さまざまなスキルが必要になります。まずは、マネジメントに役立つ基本スキルを学べるおすすめの資格からご紹介します。
※試験に関する情報は2023年10月時点で確認できた内容にもとづきます。試験日程については可能な限り直近の情報を掲載していますので、例として参考にしてください。これから試験を受験される方は、最新の情報について公式ホームページの確認が必要です。
国際コーチング連盟 ICF 認定資格コーチング資格
国際コーチング連盟(ICF)認定資格は、コーチング能力を社内や社外のクライアントに示せる資格です。
対象者の潜在能力を引き出し、創造性や生産性を高めるための考え方を学べます。
倫理規定を順守したコーチングスキルを習得できるので、自信を持って部下を教育しやすくなるでしょう。
指導力を身につけて、社内人材のポテンシャルを存分に発揮できるようにしたいマネジメント職に最適です。
実施機関 | 国際コーチング連盟(ICF) |
試験日程 | ー |
試験会場 | ピアソン VUE の試験会場や自宅、オフィス |
合格発表時期 | ー |
難易度(合格率) | ー |
受験費用 | ACC認定資格:$175USD~$625USDPCC認定資格:$375USD~$900USDMCC認定資格:$675USD~$825USD |
受験資格・認定要件等 | 【ACC認定資格】・60時間以上のコーチング教育・100時間以上のコーチング経験・10時間のメンターコーチング・パフォーマンス評価の取得・ICF認定資格試験の合格 【PCC認定資格】・125時間以上のコーチング教育・500時間以上のコーチング経験・10時間のメンターコーチング・パフォーマンス評価の取得・ICF認定資格試験の合格 【MCC認定資格】・200時間以上のコーチング教育・2,500時間以上のコーチング経験・10時間のメンターコーチング・2つのパフォーマンス評価の取得・ICF認定資格試験の合格 |
ビジネスマネジャー検定試験
ビジネスマネジャー検定試験は、企業組織の柱である管理職の土台づくりに役立つ資格試験です。
コミュニケーションや人材育成を学べる「人と組織のマネジメント」、事業管理や課題に応じた戦略の立案を学べる「業務のマネジメント」、リスク管理やメンタルヘルスといった職場管理を学べる「リスクマネジメント」のカテゴリーでマネジメントに関する実践的な知識を習得できます。
マネジメントに必要なスキルをバランスよく習得したい方に最適です。
実施機関 | 東京商工会議所 |
試験日程 | 第18回:2023年10月27日(金)~11月13日(月) |
試験会場 | 自宅や会社など |
合格発表時期 | 即時採点により試験終了後にすぐ確認可能 |
難易度(合格率) | 2023年度:26.2% |
受験費用 | 7,700円(税込) |
受験資格・認定要件等 | 学歴・年齢・性別・国籍不問 |
PMP
PMP資格は、プロジェクトマネジメント・プロフェッショナルの略であり、プロジェクトマネジメントに関する国際資格です。
自分の経験をもとにプロジェクトマネジメントの方法論を再整理できます。世界中で認知されている資格なので、業界や国を問わず社内外に対して、プロジェクトマネジメントスキルをアピールできるのが魅力です(合格後は名刺にも資格名称を記載可)。
日本で働く方はもちろん、グローバル企業で働く方にとっては、特に有効活用できる資格ではないでしょうか。
実施機関 | PMI |
試験日程 | ほぼ毎日 |
試験会場 | 日本各地のピアソンVUE試験会場 |
合格発表時期 | 即時 |
難易度(合格率) | ー |
受験費用 | PMI会員:405ドル(再受験:275ドル)一般:555ドル(再受験:375ドル) |
受験資格・認定要件等 | 【プロジェクトマネジメントの経験】大卒:4500時間高卒:7500時間※申請時から8年以内【プロジェクトマネジメントの教育】35時間※受験申請時に完了した時間数 |
PMC
PMCは、プロジェクトマネジメント・コーディネータの略であり、プロジェクトマネジメントのコア知識を習得する試験です。
タイムマネジメントやコストマネジメント、リスクマネジメント、品質マネジメントなど、幅広い種類のマネジメントを学べます。
プロジェクトを遂行するうえで必要な知識を網羅的に習得したい方におすすめです。
実施機関 | PMAJ |
試験日程 | 3月実施試験:2024年3月10日~3月31日 |
試験会場 | 全国各地のテストセンター |
合格発表時期 | 試験終了後にスコアレポート配布 |
難易度(合格率) | ー |
受験費用 | 17,050円(税込) |
受験資格・認定要件等 | 24時間以上の講習会(日本プロジェクトマネジメント協会あるいはPMCeラーニング実施機関)の受講 |
ロジカルシンキングマスター
ロジカルシンキングマスターは、職場で応用できるロジカルシンキングの基礎を学べる資格です。
論理的思考のベースとなる帰納法・演繹法をはじめ、理論展開の仕方や優先順位を立てるマトリックスなどについて、状況に応じて使い分けられる実力を証明できます。
資格取得で習得したロジカルシンキングは、社内の問題に対して解決策や改善策を導き出すのに役立ちます。論理的な思考力を高めてマネジメントの質を高めたい方におすすめです。
実施機関 | 日本生活環境支援協会 |
試験日程 | 6月実施試験:2024年6月20日〜25日 |
試験会場 | 在宅 |
合格発表時期 | 6月実施試験:2024年8月10日 |
難易度(合格率) | ー |
受験費用 | 10,000円(税込) |
受験資格・認定要件等 | 特になし |
論理的思考士
論理的思考士は、ロジカルな視点からアドバイスできるスキルを証明するための資格です。会社で昇進の条件に設定される資格として知られています。
問題提起や問題点の整理、問題解決に至るまでの過程などについて把握し、正しい段取りを教えられるような力を習得できます。
自信を持って部下にアドバイスができるようになりたいマネジメント職の方におすすめです。
実施機関 | 日本インストラクター技術協会 |
試験日程 | 6月実施試験:2024年6月20日〜25日 |
試験会場 | 在宅 |
合格発表時期 | 6月実施試験:2024年8月10日 |
難易度(合格率) | - |
受験費用 | 10,000円(税込) |
受験資格・認定要件等 | 特になし |
従業員のメンタルケアに役立つマネジメント資格
企業では、業務や対人関係、やりがいの喪失などで従業員の心に負担が生じることがあります。従業員がメンタルをやられてしまうと、ビジネスに支障をきたしてしまいかねません。マネジメント職も従業員のメンタルをケアするための知識やスキルを習得する必要があります。ここでは、従業員のメンタルケアに役立つマネジメント資格をご紹介します。
メンタルヘルスマネジメント検定試験
メンタルヘルスマネジメント検定試験は、勤務者の心の不調を事前に防止する職場づくりに役立つ資格です。
職場内の役割に応じて求められるメンタルヘルスケアを学べます。産業保健スタッフの活用や、労働者からの相談対応など、管理職が気になるマネジメントの知識を幅広く知れるのが特徴です。
社員が活き活きと働ける職場環境を構築したい方は受験してみてはいかがでしょう。
実施機関 | 大阪商工会議所 |
試験日程 | 第35回:2023年11月5日(日)第36回:2024年3月17日(日) |
試験会場 | 全国15都市における指定会場 |
合格発表時期 | 【第35回】Ⅱ種・Ⅲ種:2023年12月25日(月)、26日(火)Ⅰ種:2024年1月22日(月)、23日(火)【第36回】2024年5月13日(月)、14日(火) |
難易度(合格率) | ー |
受験費用 | 5,760円(税込) |
受験資格・認定要件等 | 学歴・年齢・性別・国籍の制限なし |
ビジネスマネージメント資格検定
ビジネスマネージメント資格検定はメンタル心理トレーニング法を習得するのに役立つ資格試験です。
社会人として理解しておきたいwin-winの関係や、自立に必要な心理トレーニング、人間関係を良好にする方法などを学べます。
メンタルの観点からマネジメントスキルを高めたい方にピッタリです。アドバイザーのポジションで活動したい方にも適しています。
実施機関 | 日本生活環境支援協会 |
試験日程 | 6月実施試験:2024年6月20日〜25日 |
試験会場 | 自宅 |
合格発表時期 | 6月実施試験:2024年8月10日 |
難易度(合格率) | - |
受験費用 | 10,000円(税込) |
受験資格・認定要件等 | 特になし |
公認モチベーション・マネジャー資格
公認モチベーション・マネジャー資格は、東京未来大学とリンクアンドモチベーションが協働開発したモチベーションに関するビジネス資格です。
自分と他者が今よりも活き活きと働けるようにするための「モチベーションをマネジメントする力」を養えます。学習した理論を用いて、どのように働きかけるかを記述する問題が出題されるので実践的です。
働きがいのある職場づくりを推進したいマネジメント職の方であれば、有効活用できる資格でしょう。
実施機関 | モチベーション・マネジメント協会 |
試験日程 | Basic:2023年9月9日(土)Advanced:2024年1月14日(日)※Advancedは講座受講あり |
試験会場 | オンライン |
合格発表時期 | 受験日より2ヶ月以内の郵送 |
難易度(合格率) | ー |
受験費用 | Basic:7,700円(税込)Advanced:8,800円(税込)※Advancedは講座受講費用あり |
受験資格・認定要件等 | 中学校卒業※Advancedは講座受講が必要 |
バックヤード業務を含む経営に関するマネジメント資格
経営者として働く場合は、プロジェクトを管理するだけでなく、バックヤード業務も含めてマネジメントをしなければなりません。たとえば、社員情報の管理や人材の采配、財務情報の記録・分析などが挙げられます。それぞれの業務に関連する専門資格を取得しておけば、マネジメントの質が高まるでしょう。ここでは、人事労務や会計といったバックヤード業務を含む経営に関するマネジメント資格をご紹介します。
社会保険労務士
社会保険労務士は、企業における人材に関するプロであることを示す資格です。
採用や退職、社会保険、年金などに関する広範囲の業務に関する知識を習得できるほか、労働社会保険諸法令に基づく申請書等および帳簿書類の作成ができるようになります。
正しい知識をもとに、社内人材のマネジメント業務を行えるようになりたい方は、取得を検討してみる価値は高いでしょう。
実施機関 | 全国社会保険労務士会連合会試験センター |
試験日程 | 第55回:2023年8月27日(日) |
試験会場 | 受験申込時に希望した会場 |
合格発表時期 | 第55回:2023年10月4日(水) |
難易度(合格率) | 第54回:5.3% |
受験費用 | 15,000円 |
受験資格・認定要件等 | 学歴・実務経験・厚生労働大臣の認めた国家試験合格の区分においていずれか1つを満たす必要がある |
キャリアコンサルタント
キャリアコンサルタントは、キャリアコンサルティングの専門家であることを示す国家資格です。
学科試験と実技試験(論述・面接)の両方に合格して名簿登録すれば、キャリアコンサルタントとして労働者の職業選択、職業生活設計、職業能力の開発などに関する相談に対応して、助言や指導を行えるようになります。
従業員に対して最適なキャリアを提案して、ビジネスを効率化したいマネジメント職に最適です。
実施機関 | 日本キャリア開発協会 |
試験日程 | 【第28回】学科・実技論述試験:2025年3月2日(日)実技面接試験:2025年3月8日(土)、9日(日) |
試験会場 | 【学科試験】札幌・仙台・東京・金沢・名古屋・大阪・広島・高松・愛媛・福岡・沖縄【実技試験】札幌・仙台・東京・金沢・名古屋・大阪・広島・高松・愛媛・福岡・沖縄 |
合格発表時期 | 2025年4月14日(月) |
難易度(合格率) | 【第23回】学科:81.2%実技:62.5%同時合格:59.8% |
受験費用 | 学科:8,900円実技:29,900円 |
受験資格・認定要件等 | ・厚生労働大臣による認定講習の課程を修了している・労働者の職業の選択や職業生活設計あるいは職業能力開発および向上のいずれかに関する相談に関して3年以上の経験を持つ・技能検定キャリアコンサルティング職種の学科試験あるいは実技試験に合格した方 |
簿記2級
簿記2級は、お金の出入りを記録するために必要な会計スキルを証明できる資格です。
商業簿記と工業簿記を習得することで、財務表の数字から経営内容を把握できるようになります。
企業活動において適切な会計処理を指揮して、経営分析まで行えるようになりたいマネジメント職に最適です。管理職が経理職の採用活動をするとき、人材の会計スキルを見極めるときにも役立つでしょう。
実施機関 | 商工会議所 |
試験日程 | 各試験会場が設定する任意の日 |
試験会場 | 全国120超の会場 |
合格発表時期 | 試験終了後に自動採点で合否判定 |
難易度(合格率) | 第164回:21.1% |
受験費用 | 4,720円(税込) |
受験資格・認定要件等 | 年齢・性別・学歴・職歴の制限なし |
中小企業診断士
中小企業診断士は、中小企業の経営課題に対して診断と助言が行える国家資格です。
企業の成長戦略を策定して実行できるようにするための知識だけでなく、行政・金融機関の間でパイプ役となるための知識まで習得できます。社内でマネジメント領域の業務に大きく貢献できるでしょう。
昇進のきっかけにもなり得る資格であり、社内でキャリアアップをしたい方にもおすすめです。
実施機関 | 一般社団法人中小企業診断協会 |
試験日程 | 【令和5年度】1次試験:2023年8月5日(土)、6日(日)2次試験(筆記):2023年10月29日(日)2次試験(口述):2024年1月21日(日) |
試験会場 | 【令和5年度】1次試験:札幌・仙台・東京・名古屋・金沢・大阪・広島・四国・福岡・那覇2次試験:札幌・仙台・東京・名古屋・大阪・広島・福岡 |
合格発表時期 | 【令和5年度】1次試験:2023年9月5日(火)2次試験:2024年1月31日(水) |
難易度(合格率) | 【令和4年度】1次試験:28.9%2次試験:18.7% |
受験費用 | 14,500円 |
受験資格・認定要件等 | 年齢や学歴などに制限なし |
リスクマネジメント協会認定資格
リスクマネジメント協会認定資格は、組織全体や財務、医療など、さまざまな観点でリスクマネジメント力を示せる資格です。
企業経営のリスク管理を学べるRMO(Risk Managementin Organization)や、中小企業の財務・経理のリスク管理を学べるFRM(Financial Risk Manager)、病院経営のリスク管理を学べるMRM(Medical Risk Management)などの取得を目指せます。
自分の立場に必要なリスク管理スキルを習得して、職場のトラブルを回避できるようにしたいマネジメント職におすすめです。
実施機関 | リスクマネジメント協会 |
試験日程 | 【東京】2023年10月28日(土)【大阪】2023年11月11日(土) |
試験会場 | 【東京】東京都千代田区一ツ橋2-6-2 日本教育会館7階707号室【大阪】大阪市北区曽根崎2-5-10 梅田パシフィックビル NSE梅田店 6階会議室B |
合格発表時期 | 試験日から約1か月後に結果を郵送 |
難易度(合格率) | ー |
受験費用 | 11,000円 |
受験資格・認定要件等 | リスクマネジメント実務経験3年以上 |
業界別のおすすめマネジメント資格
通常のマネジメントスキルではなく、業界特有のマネジメントスキルが求められる職業も珍しくありません。職場で専門的なマネジメントスキルが求められるようであれば、業界に特化したマネジメント資格の取得も検討してみましょう。ここでは業界別におすすめのマネジメント資格をご紹介します。
IT業界:プロジェクトマネージャ
プロジェクトマネージャは、ITプロジェクトの目的達成に必要なプロジェクトマネジメントスキルを証明できるIT資格です。
プロジェクト計画の作成やプロジェクトチームの編成、ステークホルダーとの共創関係構築、プロジェクト実績の分析・評価などが行えるレベルに到達できます。
IT業界において、高度IT人材としてマネジメント職を目指したい方に最適です。
実施機関 | IPA 情報処理推進機構 |
試験日程 | 令和5年度 秋期試験:2023年10月8日(日曜日) |
試験会場 | 全国47都道府県の主要都市 |
合格発表時期 | 12月下旬 |
難易度(合格率) | 令和4年度:14.1% |
受験費用 | 7,500円 |
受験資格・認定要件等 | 学歴・実務経験・年齢に制限なし |
電設業界:第三種電気主任技術者
第三種電気主任技術者は、電気設備管理のプロフェッショナルであることを証明する資格です。
電気に関する計算や機械の仕組み、送配電の流れ、関係法令を学べます。資格を取得すれば、発電所や変電所、工場、ビルなどで電気設備の保安監督というマネジメント業務を任せてもらうことが可能です。
電気設備業界でマネジメント職に携わりたい方であれば取得を検討してみるとよいでしょう。
実施機関 | 電気技術者試験センター |
試験日程 | 筆記方式:2023年8月20日(日)CBT方式:2023年7月6日(木)~7月30日(日) |
試験会場 | 全国各地の指定された市、CBT会場 |
合格発表時期 | 令和5年度:2023年9月4日(月) |
難易度(合格率) | 令和4年度:8.3% |
受験費用 | インターネット申込み:7,700 円書面申込み:8,100 円 |
受験資格・認定要件等 | 誰でも受験可能 |
医療業界:医療経営士2級
医療経営士2級は、医療現場において人的資源、物的・サービス資源、財務的資源、知的・情報資源を融合させ、拡大していくための専門資格です。
医療ICTシステムや病院会計、医療に関する最近の動向など、医療機関をマネジメントするのに必要な医療と経営の知識、経営課題を解決する能力を習得できます。
医療業界の職場に必要な専門知識を学んでマネジメント力を高めたい中堅管理職の方におすすめです。
実施機関 | 日本医療経営実践協会 |
試験日程 | 第26回:2023年10月15日(日) |
試験会場 | 札幌会場、仙台会場、東京会場、金沢会場、名古屋会場、大阪会場、広島会場、高松会場、福岡会場、沖縄会場 |
合格発表時期 | 2023年11月15日(水) |
難易度(合格率) | 第25回:35.7% |
受験費用 | 分野受験(分野合格者):14,000円(税込)両分野受験:16,000円(税込) |
受験資格・認定要件等 | 3級資格認定試験に合格かつ「個人正会員」あるいは「法人正会員」の登録が必須 |
介護業界:ケアマネジャー(介護支援専門員)
ケアマネジャーは、介護保険法にもとづき、要介護者や要支援者、関係者などをサポートするための資格です。
資格を取得すれば、サービス事業者との連絡調整や要介護者のケアプラン作成などが行えるようになります。なお、各都道府県で実施される「介護支援専門員実務研修受講試験」に合格する必要があり、介護保険制度などに関する専門知識も試されます(基本情報で東京都の例について詳細を後述しています)。
マネジメントスキルを習得して、介護職としての支援の幅を広げたい方は受験を検討してみてはいかがでしょう。
実施機関 | 東京都福祉保健財団 |
試験日程 | 第26回:2023年10月 8日(日) |
試験会場 | 都内の大学 |
合格発表時期 | 第26回:2023年12月4日(月) |
難易度(合格率) | 第25回:22.4% |
受験費用 | 12,548 円 |
受験資格・認定要件等 | ・受験地が東京都である・指定の国家資格に基づく業務と相談援助業務に携わった期間が通算で5年以上かつ従事日数が900日以上 |
不動産業界:マンション管理士
マンション管理士は、マンションのマネジメントを適正に実施するための専門知識を証明できる資格です。
管理組合の運営や建物の維持・修繕などについて学べます。取得すれば、管理組合の管理者やマンションの区分所有者の相談に応じて、助言や指導、援助などができるようになります。大規模修繕工事の計画・実施についてアドバイスをすることもあります。
不動産の中でも、マンションに関するマネジメント業務を本業にしたい方に最適です。
実施機関 | マンション管理センター |
試験日程 | 令和5年度:2023年11月26日(日) |
試験会場 | 札幌市、仙台市、東京都、名古屋市、大阪市、広島市、福岡市および那覇市並びにこれらの周辺地域 |
合格発表時期 | 令和5年度:2024年1月5日(金) |
難易度(合格率) | 令和4年度:11.5% |
受験費用 | 9,400円(非課税) |
受験資格・認定要件等 | 年齢、学歴の制限なし |
製造業界:生産技術者マネジメント資格(CPE-B級)
生産技術者マネジメント資格(CPE-B級)は、製造業における生産技術の専門家のための資格です。
生産プロセスの設計・改善、量産工場の維持・改善、開発設計部門との連携など、生産技術者として必要なマネジメントスキルを体系的に理解できます。生産技術者の役割やあるべき姿を実現するためのアプローチなどを学べるでしょう。
ものづくりのプロセスにおけるさまざまな課題を解決できる人材になりたい方におすすめです。
実施機関 | 日本能率協会 |
試験日程 | 年間を通して受験可能 |
試験会場 | 日本を含む 180 か国のテストセンター |
合格発表時期 | 試験当日 |
難易度(合格率) | 2009年~2022年(累計):44.8% |
受験費用 | 15,400円(税込) |
受験資格・認定要件等 | 特になし |
マネジメント資格を取得するときの注意点
マネジメント資格は、取得にあたって経営に関する幅広い知識が必要になるケースがあり、難易度が高いこともあります。
当然、リーダークラス以上の役職を持つ方であれば、仕事が忙しく勉強をする時間がうまく確保できない恐れもあります。
安易に受験を申し込んでしまえば、途中で挫折して受験費用が無駄になることもあるでしょう。
公式ホームページでは、資格の難易度が公開されておらず、取得までの時間を予想できない場合もあります。そのため、実際に受験した人の口コミを確認することが重要です。
受験者の勉強時間をリサーチしておけば、無理なく受験できるかどうか判断しやすくなります。
X(旧Twitter)などで「資格名 勉強時間」のように検索すると、受験者の口コミが確認できる場合があります。受験を検討するときにリサーチしてみましょう。
マネジメント資格を取得するのに役立つ方法
難易度が高いマネジメント資格に挑戦したいけれど、途中でわからないことが出てきて挫折してしまうのが不安な方や、どのように学習スケジュールを立てればよいのかイメージが湧かない方もいるでしょう。
マネジメント資格の取得について悩みがあるのであれば、各職種のプロに相談することを検討してみてはいかがでしょう。各職種のプロであれば、マネジメントも経験している可能性が高いです。
近年は、メンターとマッチングしてもらえるメンターサービスが登場しています。メンターサービスでは、その道のプロに知りたいことを直接教えてもらえるほか、自分に適した学習プランを組み立ててもらうことも可能です。
技術的な質問だけでなく、転職相談にまで応じてもらえる場合もあります。マネジメント資格を取得したあとのキャリアアップについて気になる方も、利用を検討してみるとよいかもしれません。
まとめ
マネジメント資格は、会社や事業所などでチームを指揮するための資質を証明する資格です。
コミュニケーションスキルやスケジュール管理スキル、問題解決能力など、幅広いスキルを習得できます。資格という形で社内で実力を示せるので、管理職に昇進するための武器としても役立つ可能性が高いです。
コーチングスキルを学べるマネジメント資格を取得すれば、人材育成も適切に行えるようになります。具体的な、資格としては国際コーチング連盟のICF 認定資格がおすすめです。
自分に不足しているスキルや組織の課題を明確にしたうえで、必要なマネジメント資格を学習してみてはいかがでしょう。