【プロが教える】コーチングのやり方!明日からビジネスで使える4ステップ

【プロが教える】コーチングのやり方!明日からビジネスで使える4ステップ

コーチングは人材育成やマネジメントなど様々なシーンで活用されることが増えていますが、興味を持ったり、取り入れたいと思っても

「そもそもコーチングのやり方がわからない」
「コーチングに必要なスキルって何?」


など悩んでしまって、難しく感じてしまう方も多いと思います。

そこで本記事では、コーチングのやり方必要なスキルについて国際資格を持つプロコーチが丁寧に解説します。

実施する際のポイントも紹介するため、ぜひ参考にしてください。

もくじ

コーチングとは目標達成を促すコミュニケーション

コーチングとは、相手の話をよく聞き内面にある希望を把握し、目標達成を促すコミュニケーションのことです。

対話の中で相手へ気づきを与え、現状の課題に対して話し合ったり、目標設定から達成までのアクションプランを共に考えたりします。

単純に相手の抱える悩みを解決するのではなく、対話により能力を引き出し、能動的に行動できるようにサポートするのがコーチングの特徴です。

また、コーチングを受けることで、自身で考えて行動を選択するため、自然と主体性やモチベーションアップが期待できます。そのため、コーチングはビジネスやスポーツなど、様々なシーンで用いられています。

コーチングに類似する言葉としてティーチングが挙げられます。コーチングは問いに対して明確な回答を行わず、相手の目標達成のために対話を実施する行為のため、ティーチングとは意味合いが異なります。

コーチングの効果

コーチングを実施することで、モチベーションを高く維持したまま目標達成まで行動できます。相手と双方向のコミュニケーションを繰り返すことで、本来の主体性を取り戻せます。

また、一人で物事を考える場合、考え方が凝り固まってしまったり、視野が狭くなったりしてしまいます。一方、コーチングを受けることで、潜在的なセルフイメージや自己肯定感の向上が期待できます。

結果的に目標に対して視野が広がり、柔軟な思考やアイデアを引き出せます。そのため、部下や周りの人の主体的な行動を引き出したい場合は最適と言えるでしょう。

コーチングの資格の必要性について

コーチングの資格は全て民間資格であり、国家資格は存在しません。医師や弁護士のように資格がなければ仕事に就けない業務ではなく、基本的に誰でも実施できます。例えば、未資格の人でもスキルと経験さえあれば、すぐにでもコーチング事業を展開できます。

しかし、コーチングには様々な知識とスキルが求められます。コーチングスキルや知識の学習を効率的に行うためには、資格の取得が最適と言えます。実際に一般社団法人日本コーチ連盟認定が発行しているコーチング資格は専門講座の受講もしくは、スクールの受講を認定条件としています。

また、コーチング資格を取得しておくことで、相手からの信頼を得られたり、自分の自信に繋げたりできます。コーチングを仕事にしたい場合は、できる限り資格を取得し、知識とスキルを身につけておくと良いでしょう。

コーチングで求められるスキル

コーチングで求められるスキルは、以下の通りです。

  • 傾聴力
  • 承認・肯定力
  • 質問力

それぞれ順に解説します。

傾聴力

コーチングにおける傾聴力とは、相手の話をしっかりと聞き、本心に耳を傾けることを指します。単純に相手の話を聞きすぐに流すのではなく、言葉や表情・仕草など全てを相手に向けて態度で示す必要があります。

相手の話を否定したり答えを出したりするのではなく、共感によって悩みや問題を引き出すようにしましょう。共感する姿勢を相手に見せることで、信頼関係構築にも繋がります。

承認・肯定力

コーチングにおける承認とは、良し悪しを判断するのではなく、事実をありのまま認めるスキルです。相手と同じ目線で事実を認めるため、承認に肯定も否定も存在しません。

例えば、相手に対して「売上目標を達成してすごいね」と伝えた場合、自身の感情が入ってしまっています。コーチングでは「売上目標を達成したね」のように、事実だけを伝える方法を承認となります。

相手を承認すると肯定も否定もされないため、心理的安全性を確保できます。相手にプレッシャーを与えることなく、事実だけを認めることもスキルの一つです。

質問力

コーチングにおける質問力とは、相手に気づきを与えて課題を具体化させるスキルです。一般的に質問は、相手に対して答えを問う行為です。一方、コーチングでは、相手に問いを投げかけて会話を発展させたり、課題を具体化させる手段と言えます。

質問には相手から自由な回答を引き出す「オープンクエスチョン」と限定的な回答を求める「クローズドクエスチョン」の2つが存在します。それぞれを使い分けて、相手の思考性や課題を明確にします。

質問スキルを磨くことで、円滑なコミュニケーションへと繋がり、相手との信頼関係を構築させやすいです。課題や解決策を相手に気づかせられるため、具体的なアクションプランにも繋げられるでしょう。

コーチングのやり方を4ステップで解説

コーチングを行う際は、以下の4ステップに分けられます。

  • 現状を把握する
  • ゴール(目標)の設定
  • ゴールに対する課題の洗い出し
  • 行動計画を立てる

現状を把握する

コーチングのやり方の一つ目は、現状の把握です。

相手の置かれている現状を把握して置かなければ、目標達成までの道筋は描けません。まずコーチングでは、相手の置かれている状況や現状についてヒアリングを行います。

単純に現状だけを聞くのではなく、ゴールを遠ざけている要因を明確にしていきます。

成果や行動を止めているものを問いかけて「どうしてそう思われるんですか?具体的にはどんな内容ですか」とより深く会話を進めていきます。

現状のヒアリングでは「いつ・どこで・どうして」の3つを意識して問いかけることで、課題を明確にできるでしょう。

また、ゴール設定を行う上で現状の確認は非常に重要です。

現状の確認では信頼関係を築くことを意識し、相手が話しやすい環境を作りましょう。
齟齬が生まれないよう話すためにも、並行して主観的な対話ではなく、事実をベースに話を進めることも重要です。

ゴール(目標)の設定

現場の把握が完了した後は、ゴール(目標)の設定を行います。

コーチングにおけるゴールとは、相手の望む状態を指します。

ゴール設定の際は「求める状態を手に入れることで得られる欲求」も明確にしましょう。
相手の思考性を確認する上で最も重要な部分であり、ゴールへ向かう原動力を把握できます。

ゴールを設定する際は、できるだけ具体的に相手の考えるゴールを問いましょう。
ゴールを具体化する質問として「現状を変えてどうなりたいのか、何を手に入れたいのか」を問うことが重要です。

また、ゴール設定において相手の価値基準を明確化しましょう。
価値基準とは、ゴール達成においての重要事項に対して優先基準をつけることを指します。自己成長や数値目標の達成などの優先順位を把握し、ゴール達成に紐づいているか確認します。

ゴールに対する課題の洗い出し

現状の確認と目標設定が完了した後は、ゴールに対する課題を洗い出しましょう。

コーチングにおける課題とは、目的達成のために障害となる出来事です。ゴールに対する課題を把握していなければ、マイナスの結果を生み出している原因がわからず、抜本的な改善が見込めません。

また、課題を把握しきれていないとゴールを実現できても家族との時間がなくなってしまったり、体調を崩してしまったりなどが挙げられます。ゴール実現前・実現後に起こりうる障害を把握し、スムーズにゴールを達成できる環境作りを行いましょう。

行動計画を立てる

ゴールに対する課題の洗い出しまで完了した後は、行動計画を立てましょう。

行動計画とは、目標を達成するために必要なアクションプランを指します。

ゴール達成に必要な項目を段階ごとの計画を立てて、普段のスケジュールに落とし込みます。
行動計画を立てる際は、アクション内容だけではなくゴールの期限を設定しましょう。あらかじめ期限を設けることで、目的に向かって集中して取り組みやすくなります。

また、行動計画の中には、中間のゴールも盛り込みましょう。
中間のゴールは目標に対しての進捗確認や新たな課題点が生まれているか把握できます。日々のアクションを積み重ねることで、ゴールへと着実に向かっていけます。

行動計画を元にアクションを実施した後は、継続的なフォローを行うことが必要です。
目標計画の達成具合や方向性について話し合い、ゴールに向けてサポートを実施します。フォローのタイミングでは結果に対して必ず評価を行い、改善を繰り返すことが重要です。

コーチングを実践する際のポイント

コーチングを実践する際は、以下のポイントをチェックしましょう。

  • 一対一で行う
  • 中長期的に実施する
  • 相手の意見を尊重する

一対一で行う

コーチングを実施する際は、複数人ではなく必ず一対一で行いましょう。

一つの出来事に対してでも、人によって捉え方は大きく異なります。コーチングは自身と相手で双方向で行う必要があり、複数人で実施した場合、スムーズにコミュニケーションが取れない可能性が高いです。

また、人により性格や成長速度は異なります。まとめてコーチングを実施してもそれぞれに合ったコミュニケーションが取れないでしょう。そのため、コーチングは一対一で行い、相手と双方向に会話できる環境づくりが重要です。

中長期的に実施する

コーチングを行う際は、短期ではなく中長期的に実施しましょう。

コーチングは一回実施すれば終了ではありません。一回のコーチングだけでは相手の思考性を把握するのは難しかったり、課題を聞きとれなかったりします。相手と何度もコミュニケーションを取り、信頼関係を構築する必要があります。

1ヶ月に一回や3ヶ月に一度など、コーチング実施頻度を設定すると習慣化が可能です。中長期にコーチングを実施し、相手と向き合い続けることで抱えている課題やアクションプランを考案できるでしょう。

相手の意見を尊重する

コーチングは意見を押し付けるのではなく、相手の意見を尊重しながら実施しましょう。

人によって抱えている課題や思考性は異なるため、答えも様々です。例えば、コーチの経験から「この問題はこうするべきだ」と答えを押し付けてしまうと相手から本来の気持ちを引き出せなくなってしまうでしょう。

コーチングは双方向のコミュニケーションが重要なため、意見を押し付けるのではなく、尊重しながら解決策を見つけていくことが重要です。

コーチングのやり方まとめ

コーチングは目標達成を促すコミュニケーションの一つで、相手の抱える課題を洗い出し今後のアクションを明確化できます。

継続的にコーチングを行うことで、相手のモチベーションを高いまま維持したり、柔軟な思考で物事に取り組んだりできます。

コーチングの特徴や実際のやり方を把握し、ぜひコーチングへ挑戦してみてください。

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