自衛隊の看護師・幹部として、過酷な現場で長年任務を遂行してきた、竹田さん。
ガムシャラに働き続けてきた彼女は、あるとき「組織が私に求めているのは何だろう」と立ち止まり、深い葛藤を抱えます。
自問自答の日々を経て、「マイナスのケアだけでなく、前向きな目標を持つ人を支援したい」と飛び込んだコーチングの世界。そこで彼女が出会ったのは、「サバイブからアライブへ」という言葉と、自分らしく生き抜くためのセルフコーチングの力でした。
他人の評価を手放し、新たな対人支援の形へと歩みを進める竹田さんの、学びの旅路を振り返っていただきました。
竹田 妙子(たけだ たえこ)│自衛隊看護師
WEB:https://www.cao.go.jp/pko/pko_j/liaison/pko30_peacekeepers.html#t_t
WEB:https://mamor-web.jp/_ct/17534801
自衛隊看護師・公認心理師・キャリアコンサルタントとして、医療・災害・国際平和協力活動など高ストレス環境での支援に従事。現在は第三世代コーチングを学び・探究しながら、対人支援をコーチングとカウンセリングの両面から捉え、個人だけでなくチームや組織への支援の可能性を探究している。
キャリアの葛藤を経てたどり着いたコーチング
⸺何をしている人ですか?
現役で自衛隊の看護師として勤務しています。災害対応や各種訓練など、高い緊張感を伴う環境で、多職種と連携しながら活動しています。
時々CAM Japanのワークショップなどをお手伝いしながら、普段の仕事と自分の研修や発表など、バタバタしながらやっています。
⸺どのようなきっかけでコーチングに出会いましたか?
自衛隊の看護師って、自衛官なので組織の中で階級があるんです。
これまで階級は気にせずにガムシャラに言われるままどこにでも行って仕事してきました。でも大人になってくると、ふと周りの声が耳に入ってくることがあって。 例えば、周囲から将来への期待をかけてもらうこともありました。
ただ、その期待の言葉を受け止めすぎるあまり、自分自身を他者からの評価や人事と結びつけて考えてしまった時期がありました。5、6年もの間「私は一体何なのだろう」「組織が私に求めているのは何なのだろう」と自問自答していました。耐えられないぐらい考え込んでしまったんです。
ハイチにカウンセラーとして行った経験を活かすために、心理系の勉強を続けてキャリアコンサルタントと公認心理師を取ったりもしました。でもそこで思ったのは、私に足りないのはマイナス面で落ち込んだ時の対応や支援じゃなくて、もっと明るく前向きに目標を持っている人に対して、良い部分を伸ばしていったり、目標に対して必要なことを気づかせてあげるような支援をしたいんだなと思って。
「よっしゃ、今度はプラスの面を支援するコーチングや!」と思って、勢いで始めたのがコーチングだったんです。
「やらなきゃ」から「やりたいからやる」への大きな変化
⸺実際にコーチングを学んでみて、どんなことを感じましたか?
学び始めてびっくりしたのが、CAM Japanが大事にしている「サバイブからアライブへ」という理念、 まさに私あれやなと思って。
普段は気にしてなかったけど、実は他人からの評価にものすごく囚われて苦しんでいたんだと気づきました。 もともと持っていた「私は私でいいんだ」っていう感覚を取り戻すためにここに出会ったんかなって思ったぐらい、ストンと落ちたんです。
自分自身の大きな変化も感じています。 学べば学ぶほど、セルフコーチングが上手になっていくような気がしているんです。
もともと人との出会いを大事にする性格なんです。だけど、自分のキャパシティをみながら、今の自分にとって必要なお付き合いかどうかとか、他人の評価をそんなに気にしないといけないんだっけとか、 そういうところがすごく整理されたり、自分にとって大切なことの優先順位を考えるようになりました。
どんなことがあっても冷静にいられるタイプなんですけど、さらに俯瞰して自分を見ることをするようになったのかなと思います。
仕事していると「なんで私だけこんなにいっぱいやんねん」とか思うことあるじゃないですか。(笑)
そんな一面も自分の中で楽しめるようになりました。 ものすごく忙しいけど、色んなことを同時並行でやっても大丈夫な自分っていうのが出てきて。 これはここまでにしておこうって割り切れるようになったり、そういった状況も楽しめるようになったなと思います。
⸺その変化や過程をどう受け取っていますか?
ネガティブなことも楽しもうと意識しているというよりも、自然と楽しめるようになったんだと思います。 元々回遊魚のようにずっと動いていないとだめなタイプなんですけど、動き方に優先順位がついて、無駄がなくなったように思います。
動き続けていること自体は変わらないけど、「やらなきゃ」と囚われて苦しんでいたのが、「やりたいからやる」になっていますね。
「サバイブからアライブへ」という言葉がとても好きなんです。
サバイブからアライブになった今を自分らしく生き抜くっていうビジョンがだんだんと見えてきて。そしたら、アライブのその先に私は何を求めるんだろう、というのを今すごく考えているんです。 そんな問いが思い浮かんだことが大きな気づきですね。
キャリアの葛藤を越えて、目の前の仕事にもより前向きに
⸺コーチングを学ぶ中での葛藤は?
自分を俯瞰して見れば見るほど、キャリアに悩んではいたけど今の組織が嫌なわけじゃないんだなと思えました。自衛隊はとても誇り高い集団だと思いますし、いいところがいっぱいあります。
一方でやりたいことが明確化してくると、定年まで自衛隊のどこで過ごすかだったり、将来を見据えていつ何をするかを決めたとして、本当にその覚悟が決まるんだろうかっていうのは、たくさん考えましたし葛藤もしました。
でもそこはセルフコーチングもあって、自然と自分の中で答えが出ました。答えがでたことで、今目の前にある仕事に対して以前よりも前向きに取り組めています。
学びを通して出会った、心からリスペクトし合える居場所
⸺あらためて、ここまでの経験を振り返ると?
今後のキャリアについて、組織からのフィードバックを目に見えるもので受け取れていなかったんですが、どう捉えるかがすっきりと変わりました。
具体化されてなかった「やりたい」がだんだん具体的にもなりましたね。勉強は好きな方ではなかったのに、今となってはよくこれだけ勉強するなと自分で思うくらいです。 学びが楽しくなったのと、サバイブからアライブへの変化を本当に実感しています。
これは宣伝とかではなく、CAM Japanが好きなんです。今後も自衛隊の仕事をしながら何か一緒に発信ができればいいなって思いますし、将来を見据えた決断をした時にはもっと一緒に色んな関わりができたらなって思うようになりました。
CAM Japanは素敵な場所ですよね。 透明感があるというか、一般的な会社とか組織とかと全然違う。
私はワークショップとかするようになったことがきっかけで、代表の浅井さんやスタッフの方ともお話しすることが増えたんですけど、浅井さんは自分の中のアイデアや想いを世の中で形にできる人だと思っていて、そこがすごいなって思う。
そしてスタッフの方々もみんなそれぞれのことをお互いにリスペクトして伸ばし合って、強みを活かしてやっていこうっていうのがすごいなと思って。 皆さんが大好きです。
オンラインでも個性を近くに感じる、魅力的な受講生たち
⸺他に楽しかったことや印象に残っていることは?
オンラインでありながら、一緒に受けている人達のそれぞれの個性がすごく近く見えるんだなっていうのは感じました。
あとは受けてる人、皆さん賢いなと。 私も含めてみなさん個性もあれば癖もあります。 だけどそこから、この人から学ぶものってこういうことなんだなってちょっと話するだけで感じれるような集団ってなかなかないと思うんですよね。
「賢さ」って、難しい言葉をたくさん知ってることとかよりも、「自分の課題を見つける」そしてそれを「次の目標にしていく」そんな印象です。
ただ悶々としているのではなく、何が自分を悩ませているのかを考えられている。それはコーチングを学んでいるからだと思いますけど、そこをしっかりとみんな自分の中で導き出すし、お話しする中でもそこを見つけられるような関わりをするし、こんな人が上司だったらいいのにと思うこともあります。
普通の職場でそういう対話ができる人ってなかなかいないじゃないですか。
コーチングを学ぼうとするきっかけからして、自分の内面にある何かをもっとクリアにしたい、可視化したいっていうこともあるかもしれませんが、問題の本質を捉えて思考することってとても大切だし、もっと組織の中にこういうエッセンスを持っていけばどんな組織も良くなっていくだろうなって思ったりします。
個人と組織をつなぐ、統合的な対人支援の探究へ
⸺これからどのようなことに取り組んでいきたいですか?
今後は、コーチングとカウンセリングを分けて考えるのではなく、必要に応じて統合した対人支援を探究していきたいと考えています。
私自身が関心を持っているのは、個人だけではなく、チームや組織が本来の力を発揮できる状態をどうつくるかということです。
医療、防災・災害対応、高い緊張感を伴う現場、さらにはスポーツなど、多職種が協働する環境では、個人への支援だけでは十分ではありません。必要に応じて個人への心理的支援を行いながら、チーム全体の機能やリーダーシップにも働きかける視点が重要だと考えています。
これまでの現場経験と、CAM Japanでも現在探究している、第三世代コーチングの考え方を土台に、こうした統合的な対人支援を探究していきたいと思っています。
「振り返るタイミング」に気づけたことが大きなチャンス
⸺最後にこの記事を読んでいる人へメッセージをお願いします。
コーチングを学んでみたいなって思うということはおそらく、自分がもっと良くなるためにとか、何かにつまづいてるタイミングだと思うんですよね。
そうやって立ち止まって振り返るタイミングに気づけたこと自体が大きなチャンスだと思うから、是非一度学び始めてほしいなと思います。
そうすることによってもっと自分を知ったり、自分の置かれていた立場を俯瞰して、ああこういうことだったんだなっていう新たな自分の課題が見えてくると思うから。
何も気づかずに進んでいくのではなく、わざわざ何かに気づこうとしているんだから、せっかくそう思ったなら一緒に勉強してみようって伝えたいです。
CAM Japanでは、コーチングについて知ることができ、コーチングに関する悩み、疑問なども解消できる双方向型の無料説明会を開催しています。
「自分にあったスクールを探したい!」「スクールを探しているけど、情報が多くて迷子…」という方から「コーチングはまだよくわからないけど、なんだか気になっている」という方まで、幅広くお気軽にご参加いただける場となっておりますので、ぜひこの機会をご活用ください。



