IT企業で人事として働きながら、人材紹介の会社を立ち上げ、トライアスロンで限界に挑む伊井さん。
CAM Japanでの学びは、単なるスキルではなく「自分の時間をどう生きるか」を問い続ける生き方へとつながっています。
旗を立て、仮でも一歩を出す。迷いやモヤモヤを抱えながら、“今、はじける。ずっと、はじける。”を探求する伊井さんに、これまでのコーチングの学びを振り返っていただきました。

伊井 武(いい たけし)│株式会社Hajikeru 代表 / Fintech企業 人事
note:https://note.com/hajikeru
大学院修了後、大手航空会社に理系総合職として新卒入社し、航空機の原動機整備を担当。スタートアップに転職し、新サービスの立ち上げを経験。その後、Fintechのプロダクトマネージャーとして、サービス設計・チームビルディングに携わり、2026年1月より人事に異動。中途採用を軸足に、ティール型組織の組織開発に携わる。
並行して、「誰もが、夢中になれる毎日を生きている世界へ」をビジョンに掲げ、キャリア支援を展開する株式会社Hajikeruを創業。価値観を起点に、自分らしい働き方や生き方を再設計する支援を行っている。
自身もIRONMANレース出場や100kmトレイルランの挑戦などを通じて、夢中になれる「はじける瞬間」を大切にしている。
「好き」×「人の力になりたい」×「自分の未来」の重なりから出会ったコーチングの学び
⸺今のお仕事やライフスタイルについて教えてください。
今は会社員と、自分で立ち上げた会社の両方で働いています。会社員としては、ティール型組織のFintechで働いています。
2025年12月までプロダクトマネージャーとして、プロダクトビジョンを掲げ、エンジニアと事業部メンバーをつなぐハブでした。今は人事に異動して、中途採用を担当しています。
事業部で悩み、迷い、うまくいかなかった経験があるからこそ、「人事が事業を分かったふりをする」のではなく、事業成長を主導する当事者でありたいです。現場の熱量を失わずに、自分自身も仕事を楽しみたいです。
自分の会社は、2025年の5月に起業しました。
人材紹介ですが、ただ転職先を紹介して年収アップだけを目指す関わり方をするのではなく、いちばん身近な存在として「働くうえで大事にしている考え方は何か」「どんな人とどんな場所で働きたいか」から丁寧にヒアリングして、その未来を実現できる環境を手に入れられるように、伴走しています。
CAM Japanで学んだコーチングのコミュニケーションスタイルを大切にしています。
趣味は、スポーツを通じて自分の限界に挑戦することです。結果そのものより、挑戦の過程で、できなかったことが少しずつできるようになっていく感覚に強く惹かれています。
トライアスロンを始めた当初、スイムで25mも泳げない状態でしたが、通勤前の朝にコツコツと練習を重ねて、1年後にアイアンマンというトライアスロンのレースを完走しました。最近では100kmのトレイルランにも挑戦して、完走できました。
ハードな大会に出続けているのは、苦しさや不安、自分自身の弱さと向き合いながらも、それでも前に進もうとする瞬間に、自分の人間らしさが最も表れます。「ああ、人生を生きている」と感じるんです。
また、一人で黙々とやるよりも、同じ目標に向かって挑戦する仲間と時間を共有することを大切にしています。人との関わりにおいて、答えを与える存在ではなく、その人自身が持っている力を信じ、ともに挑戦のプロセスを歩む伴走者でありたい。そう考えています。
⸺コーチングを学ぼうと思ったきっかけは何でしたか?
最初のきっかけは、忘れてしまいました(笑)。
もともと「人の話を聞くのが好きだな」というのはなんとなくあって。いろんな人生を歩んできた人から「どんな思いを大事にして生きてるのか」といった話を聞くのがすごく好きだったんです。
コーチングは、CAM Japanに入る前に何回か受けたことがありました。当時は、自分自身も「これから自分の未来をどうしていこうかな」と悩んでいる時期でした。
そんなときに、SNSでコーチングを学びたい人を募集しているCAM Japanで学ぶ知人の投稿を見たんです。「コーチングを学びたい人を募集している」と。
人の話を聞くことで他の人の力になれることがあるかもしれないし、自分の未来も考えたい。コーチングって、今の自分の思いと重なるところが色々あるかもしれない。
そう思って、すぐに連絡して説明を受けたら、コーチングにますます興味が湧いている自分がいました。CAM Japanで一緒に学ぶ人にも興味が湧いていて、心が動いている今が受ける時だ、と受講を決意しました。
問いは自分にも返ってくる。自分の生き方そのものを考えさせられる
⸺実際にコーチングを学んでみて感じたギャップや発見は何ですか?
ギャップというより、解像度が上がった。そんな感覚に近いかもしれません。コーチングの奥深さにたくさん触れることができました。
学び始める前は、コーチングは「人の話を聞いて内面を引き出して、その時間が良かったね」という、コミュニケーションの1つのスタイルなのかなと思っていました。
でも実際には、表情の変化を見たり、チェックインの時間で「今どんな状態か」を意識するところから対話の場を創ったり、ちょっとした技術や「どういう聞き方をするといいのか」というようなこともあったり、本当にいろいろな角度から学びました。
そして、コーチングには正解がない。コーチそれぞれの在り方やスタイルがあるし、クライアントのその時の状態やその人らしさもある。すべてを含めて、“その場を一緒に創り上げる”コーチングの「深さ」を感じながら学びを深めていきました。
あとは、クライアントと話す中で、「自分が投げかけた問いが、自分に返ってくる」ということが非常に多いと感じます。仕事やキャリアの話はまさにそうでした。
転職直後、仕事の進め方に自分自身が悩んでいた時のこと。クライアントのキャリアについて話す中で、自分もその経験がある、まさに今向き合っている、と思いながらも、クライアントの目線に立って対話することを心がけました。
そういったものを乗り越えているコーチは理想かもしれないですが、同じように葛藤しながらも前に進んでいる自分だからこそ、その人の置かれた状況や感情をイメージしながら支援できるはずだと。
セッションは、クライアントと”一緒につくる時間”。そう考えています。
コーチングを通じて、他者との関わりだけでなく、自分自身の毎日の過ごし方や一分一秒の時間の使い方を大切にする思いが強くなりました。
そこからは、自分の「やりたいこと」や「思っていること」を発信してみたり、「どうやったら行動に繋げられるか」「どうやったら目指したいところに近づけるか」を自然に考えるようになりました。
自分の思いや悩みを表に出すことの大切さを実感すると同時に「どう踏み出せるか」を考えることが習慣になりました。自分で自分のコーチをしているような感覚かもしれません。
⸺CAM Japanでの学びを通じて、経験できて良かったと思えることは何ですか?
講師の方々も受講生の皆さんも本当に前向きで、それぞれの人生に真剣に向き合っていました。
毎週の講義やSlackでのやり取りでその姿を見られたこと、仲間の変化に触れられたこと。自分にとって仕事を通じて感じるものとは違う、新鮮な刺激でした。
特に印象に残っているのは、価値観を紙に書き出して、それをお互いに共有し合うというワークです。
「私から見るとあなたはこう見えるよ」とフィードバックをしあい、自分がどう考えているかを話したりすることで、自己理解が深まりました。自分を知ることが、コーチとしてクライアントと向き合うことにもつながると感じた瞬間でした。
コーチとしては、セッションの中で、クライアントの話す言葉から「この方のこの言葉にはどんな思いや価値観があるんだろう?」と考えるようになりましたし、自分自身のことをもっと深く知りたいと思うようになりました。
自分についての周りの人の見方や考え方が知れたことで、自分の視野を広げられたと思います。
一方で、理想の自分の姿を描く中で、「そもそも自分の理想って何だったっけ?」という問いに対する葛藤がありました。
でもそんな時でも、コーチングを通じて自分が大切にしたい在り方や、それに紐づいた日々の過ごし方を考えて、一歩を踏み出せる感覚が自分にとってはありがたかったです。
理想像を描きたくても、簡単に思い描けないこともある。その過程で葛藤やモヤモヤした感情が存在する。これを知れたことが、価値のあることだと思いました。
葛藤やモヤモヤがあることにも伴走することは、言葉で表すことが難しいほどのやりがいがあります。描いた未来を実現するために、思考する時間は大事なことですが、1人だけではなかなかできない。そこにコーチングの価値があるんじゃないかなと思います。

⸺「旗を立てる」という言葉も所々で使ってくださっていましたね。
「旗を立てる」というのは、とてもいい表現ですよね。自分の中でも旗があると動きやすいと感じています。
CAM Japanの中では、コーチングの学びを1枚の絵で「旗を立ててどこを目指すか」を考える場面がありました。「1つ登る山を決めて、山頂に立てた旗に向かって頑張れる環境を作る」イメージです。
自分にとって「目指す先がある」ということはとても大事で。
仮でもいいから一旦旗を立ててみると、そこに進む中で「やっぱりこっちの方がいいかも」「思っている方向に向かえている」などと気づくことができます。
コーチングに限らず、対話の中で「この人はいまどこに向かっているのか」を一緒に考えられると、具体的な行動につながり、自分自身と向き合うきっかけになると思います。
「自分らしくいること」「思っていることを表現できる自分」の大切さ
⸺伊井さんが大切にしたいこととコーチングには、どんなつながりがありますか?
人が持つそれぞれの強みや特徴を含めた「その人らしさ」を出せたときって、きっとその方は「自分の人生を生きてるな」っていう感覚になっていると思うんです。
それを見た周りの人もエネルギーをもらえるんじゃないかなと。これが大事にしたい考えです。
自分自身もそうありたいし、周りの人がそうやって生きられるようにしたいです。
自分の過去の経験に紐づけると、新卒で、閉じられた世界で単純作業を繰り返す仕事をしていたときは、もちろんそれは大事な仕事だけど、自分らしさが出てる感覚はなかったし、息が苦しいような中で生きていました。
でも、職場を離れたところでは自分が思ったことを素直に出せて生きている感覚がありました。
「周りを気にせずに思ってることを表現できている瞬間」があること、そしてそれによって周りの人も喜んでくれるという”循環”が作れると、本人も周りの人も楽しいし、社会全体も良くなっていくだろうと思うようになりました。
この思いとコーチングは強くつながっていると感じています。
例えば、仕事でちょっとした違和感を感じる場面はあるだろうなと思っていて。そんな時にコーチングを受けたら、「自分にとって本当に大事なことってなんだっけ?」「このまま続けていいのかな?変えていくといいのかな?」と一回立ち止まって考えることができます。
コーチングはちょっとした自分自身の感情に気づけるきっかけにも、それを変えていくサポートにもなると思います。
自分に向き合うことや未来を自分らしく変えていくためのものとして、コーチングはすごくフィットする、密接に関わるものなのかなっていう風に感じています。
仕事のこともそうですが、家庭だったり趣味だったり、生活・人生全般で自分自身をどう捉えていくか。それにつながるものがコーチングだと思います。
コーチングや内省、コミュニケーションの先に生まれた「今はじける、ずっとはじける」
⸺起業に至るまでのプロセスもぜひ教えてください。
コーチングも含めた人とのコミュニケーションでの気づき、自分自身の内省、本当にいろんな積み重ねがありました。それらすべてがエネルギーとなって、起業という一歩を踏み出したのが、ざっくりとした流れです。
多分CAM Japanに入る前から、起業してやっている人に対する憧れみたいなものは結構ありました。それは、その人たちが思いを実現させるために事業を作っていく姿を見てきたからだろうなと思っています。
自分もそういう風に、人の目とか他人の評価を気にせずに、自分の思いを出せる瞬間を作っていきたいと感じたときに、「会社を作って、会社のミッションやビジョン、バリューに自分の思いをのせて、それを実現できる事業を作り、自分自身で描く生き方で毎日を送ろう」と。内省やコーチング、人との関わりを通じて、この思いに至りました。
自分の仕事では、「今はじける、ずっと、はじける。」を会社のパーパスに置いていて。
今インタビューしていただいているこの時間も含めて、生きてる時間のその一瞬一瞬において、その人の”らしさ”をみんなが出していけたら、そしてそれがずっと続いていったら「誰もが、夢中になれる毎日を生きている世界」が実現できると思っています。
そのためにも働く環境は大事だと思うので、今は転職という形で、どういうところで働きたいか、自分が大事にしたいことを大切にできる環境はどこかといったところをサポートしていければと思っています。
社会からの見られ方ではなく、その人の心の内側の声をコーチング的に丁寧に聞くことを通して、「その人が大事にしたいもの」を大切にしながら生きられる人を増やせる事業にしていきたいです。
そのためには、自分自身の事業をつくって売上を上げながらも、それだけではなく、自分が関わっている人の「目指すものの実現」との両立や、自分が関わる関係者の方々全員が幸せになるような事業にしていきたいです。
「自分が生きている時間を、どう大切にするか」
⸺ここまで歩んできた伊井さんが、今意識していることや、これから挑戦したいことは何ですか?
これまで以上に「自分が生きてる時間でなにをするか」を日々意識的に考えるようになりました。
朝5時半に起きて1日24時間を、誰と何をして過ごすか、一日が終わる頃にどうなっていたいのかをイメージして、時間の使い方を自分でデザインするようにしています。
会社員と自分の事業、トライアスロンやトレイルラン、そして家族との時間。どれも自分にとっては大事な時間です。
家をきれいにすること、早起きすることなどの小さな習慣も大切にして丁寧に生きたい。どんな時でも「自分らしく過ごせているのか」「周りにどんな影響を与えられるのか」ということを意識しながら、日々過ごしている感じですね。
人の力になろうとすることは自分自身にも跳ね返って、自分の成長にもつながっていくと思いますし、それは人と人との関わりの中だからこそ得られるものだと感じています。
そして、自分も含めたさまざまな人の生き方や考え方が身の周りの人に伝わることで「私もそれやってみよう」「その考えは私の生活においても大切にしたい」とお互いの人生を応援し合うような循環を創っていきたいです。
コーチングには「人生全体につながる何か」がたくさんある
⸺改めて、コーチングを学んだことで、伊井さんにとってどんな変化がありましたか?
「自分ってどうしたいんだろう?」「この人はどう考えていてどうなっていきたいのかな」という考え方が、日々の思考に根付いて生きられるようになった感覚があるかもしれないです。
CAM Japanでのコーチングクラスでの学びはもちろんあるんですけど、それだけじゃないとも思います。
コーチングを学ぶ過程で人との繋がりができて、お互いの変化を感じたり、その人の価値観にも触れられる。内面深くから出てくる言葉をお互いに話して聴き合うことで新しい世界がどんどん広がっていく。全部が繋がっているような感覚があります。
コーチングの1回のセッションでの技術を上げることは、もちろん大事です。けれど、それはあくまで小さな1つにすぎない気がします。
むしろ、自分の人生をどう生きたいか、関わる人とどういう関係性を築きたいか。人生全体を俯瞰して考えたときの葛藤や意思決定、キャリアの選択も含めて、悩みながらも進んできた全体の中に、コーチングで得たものやコーチングから生まれた何かが、たくさんあると思っています。
コーチングで気づいたことに対してアクションした結果、機会をつくることができたり、自分の事業にも繋がっている感覚があります。
他人からの見られ方を気にして生きるのではなく、自分自身の「やりたいこと」や「大事にしたいこと」を素直に受け止めて、日々生きればいいと気づかせてもらえる、そんな学びだったなと思います。
コーチングを学ぶきっかけは、会社での面談や、部下や同僚とのコミュニケーションを良くしたいというような目的で入ってくる方も多いと思うんです。自分も最初はそういう側面もありました。
でも、今こうして学び終えて、こうしてインタビューしていただけると、「あ、コーチングって自分の生き方に気づくことなんだな。コーチングで得られた考えが根付いていくことがコーチングの魅力だな」と思います。
狙っていたスキル以上に、「自分の人生そのものに繋がる広がりがあるんだ」っていうことも感じられると思うので、もし、今コーチングを学んでみようか迷っている人がいたら、「やってみたいと思うなら、ちょっとやってみたら?」って伝えたいです。
もし違うと思えば途中でやめてもいいし、でもその学ぶ時間に向き合ってもらえたら、きっと何か新しいものを得られると思います。
コーチングの情報を集めたり、何かしらちょっとでも行動をされている方なら、そこにはきっとその方の大事にしたいことにつながる何かがあると思います。ぜひ、今この瞬間から自分の思いを大切にする一歩を一緒に踏み出してみませんか。
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